枷
私が笑っても
貴方は笑ってはいけない
逃げる逃げないは問題じゃない
自分次第で外せる足枷
貴方はいつでも逃げ出せる
私が笑ったら
貴方は泣くくらいで丁度良い
笑えるのは私だけ
逃げられないってそういうこと
私が笑っても
貴方は笑ってはいけない
逃げる逃げないは問題じゃない
自分次第で外せる足枷
貴方はいつでも逃げ出せる
私が笑ったら
貴方は泣くくらいで丁度良い
笑えるのは私だけ
逃げられないってそういうこと
鳴らしておいてやめてくれとは
君は困惑しつつ窓を閉じる
世界は無音な方が、実は綺麗だ
そう思わないか?
君は信じない
困惑気味に窓を閉じた
君は信じない
世界が無音な方が、実は綺麗な音がする
そうは思わないか?
音はない方がいい。
色も少ない方がいい。
嘘は埋もれていた方がいい。
ただ目は開けたまま、見るともなく眺める。
サボテンの白い棘の辺り、
その棘を背負った兎の背中、
兎の目を覆う白い包帯、
包帯の隙間から洩れる虚栄と拒絶の意思表示。
嘘は埋もれていた方がいい。
「綺麗だよ」と言葉をかけると、
兎はふふ、と笑うのです。
いつも飲む薬と、今日渡された薬と、
傍から見れば大差ないのに。
渡された薬で吐き気がするなんて、
周りの誰も知ったことではないけど。
違いないなら、一思いに、
飲み下せばいいのに。飲み下せば、
本当に、この身体は治るのか。
副作用も治まるのか。
そんなことが望めるのか。
私は行きたい所に行けるのか。
そんなことを望むことが間違っているのか。
本当に効能は正しいの?誤診ではないの?
本当に成分は同じなの?私は助かるの?
この薬を飲み下しても、誰も気にも留めないし、
私の吐き気は止まらないし、何の解決にもならないけど、
これで楽になれるなら、いつか楽になれるなら、
本当に楽になれるの?疑心暗鬼が止まらない。
けど理由は解ってる。「病は―――」
「人の命は何よりも尊いものなのだよ」
「人の命なんて大したものではないのだよ」
何処に基準を置くのか 何を正しいとするのか
そもそも「正しさ」という概念が意味を持つのか
何を優しいと思うか
君の言う「優しさ」と僕のそれはどう違うのか
その場所を通過する頃 手にしていた本の中では
鴉の黒い羽が飛び散っていた
75分後のその場所には
違うものが飛び散っていた
今日も連鎖反応
「やっぱり満月は今日だった」
十五夜過ぎの、群青の帳。包まれば、
人知れず得意気。ほくそ笑む。秋の夕暮れ。
夕闇に匂い浮かぶ、深緑の大樹、満開の一夜。
「僕が先に見つけたんだよ」
得意気な君。ほころぶ笑み。秋の夕暮れ。
白い人気取る、貴女、駄美人。
慰めてほしいの?どうぞ、お眠り。
空の言葉なら幾らでも差し上げる。
遠慮しないでさあ、どうぞ。
黒い人気取る、貴方、愚公子。
崇めてほしいの?どうぞ、此方へ。
割れた舌先で何処までも誓い立てる。
お気に召すままさあ、どうぞ。
生々しく吐けば砕けてしまうんでしょう?
酸化したくらいが、きっと程好い後味。
「何処まで行っても辿り着かないよ、
そんな付け焼刃なやり方じゃ」
そうは言っても、
線路も歪む夏の最中に、真直ぐでなんていられない。
私はいつもぐにゅぐにゅで。
何を訊かれてもむにゃむにゃで。
パウダービーズみたいにふにょふにょで。
そんなほわほわも心地好いけど。
誰かがまたこっちを睨んでるようで。
だからまたへらへら屁理屈をこねる。
「とりあえず、秋が来ればいいのよ」
花火は10分と観ていられないのに、
空なら何時間でも観ていられる。
何処を流れるかわからない光を、
ぼんやり期待する仄明るい時間。
そんな毎日は、駄目かな。
願いを託すなんて大嫌いで。
月にも火星にも足跡はつけない。
流れ星は小さな塵で。
それが綺麗なのに。眺めるだけで充分なのに。
それだけじゃ、駄目かな。
此処にいてはいけないのかな。
小さな塵の矢に貫かれるまで眺め続ける、
そんな毎日では、駄目なのかな。
胡乱な人の叫ぶ声よりは、
轟く雷鳴の方が余程心地好い、ライオンみたいで。
先日、ライオンの歌を聴いて、
泣きそうになったので、必死で堪えました。
歳をとって涙腺がイカレた。面倒なことが一つ増えた。
増える足枷。増える言い訳。怠慢の帰結。愚の骨頂。
豪雨に曝して代謝を促せ。
無駄なシナプスに水をあげよう。
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握られた手は、どこまでを受け入れて、
どこからなら拒絶出来るのだろう。
されるがままならきりがなくて。
振りほどくには胸が軋んで。
ボタンに手が掛かったとき、諦めたような気持ちになったこと。
誰が悪いわけでもないのだから。
どれも正しくなくて、全て間違いじゃないことも分かるから。
ただ、いつかまた見知らぬ人が手を差し出しても、
もう握り返さない。たとえ胸がぎしぎし軋んでも。
ここにいるのがわるい人 になりたい。
ここにいたらいけない て言われたい。
手を離せばすぐにでも堕ちてしまえそう。
だけど、もしかしたら誰かが、
底辺で必死に支えているイメージ。
どうもありがとう。
でも何で堕とさないの?
ふなふなと、クラゲのように生きてやるの。
1mmの隙間を縫って、歪ませながら泳いでいくの。
頭蓋骨みたいな素敵な君に、張り合う気力も起きないの。
髑髏の指環が大好きなのに、だからちっとも似合わないの。
風が吹くなら後ろ向きに歩いて、嘲る鳥とは一緒に笑って、
疲れないけど楽しくもないし、千切れないからまた捻じ曲げる。
そして耳元にはふなふなと、海月のピアスが揺れてるの。
蓮の葉の理論で、
いつの間にか追い詰められていた。
どうすれば良かったのだろう?
何が出来たというのだろう?
だけどそれも全て言い訳だろう。
もう明日が無いと知ったとき、
頭の中でぱきりと、小枝の折れるような音がした。
その音だけが、予測不能だった。
繊維に添って引き裂き、
繊維に逆らって切り刻む。
ここにある情報の、一体幾つが今も生きているのだろう。
回顧に酔って引き裂き、
後悔に抗って切り刻む。
ここにある想いの、一体どれほどをまだ残しているだろう。
だけど死んでしまえば、もう隠すこともない。
曝け出したっていい。今だから言うね。
実は、
「別にこのままご機嫌でいてやってもいいよ」
偉そうな口叩いてみるけど、
本当はその方が楽だからかもしれない。
考えることを放棄してしまっているのかもしれない。
そうこうしている間にもまた眠りは襲ってきて、
猜疑心やら懐疑心やら焦燥感やらもろもろの澱を、
なあなあにして朝には流し去る。それでまた騙される。
眠りなんていらない。眠りなんて堕落だ。
せめてイルカになれたらいいのに。
ほら、また忘れてるだろう?
忘れて、また遊んでるだろう?
仕方無いよ、100年近く生きる為には必要な機能だ。
だけど、時々は疼いてほしい。
決して塞がらない誰かの傷口を想って。
叫びたい、と思ったなら。
喰いちぎってやりたい、と思ったなら。
疼いてほしい。いつか訪れるかもしれないその時の為に。
その沈黙を、破る為に。
スーツを纏った耳に、流し込むピンク・フロイド。
世界を一時、偽物に仕立てた。
宥めた自分に、嘘を吐かせた。
全ては、存在するかも分からないこの先の為。
疑わなければ救われる。
そして瞬く間に巣食われる。
私の目は、後ろに付いているのかもしれない。
と思うくらい、いろいろなことが見えていない。
他の人が普通に見ているものが、私には見えない。
そんな事実を認めるのも嫌で、また目を逸らしている。
もしかしたら私の目は、裏表逆になっているのかもしれない。
だから、自分より内側のことしか見えないのかも。
そんなあからさまな言い訳が恥ずかしげもなく言えるほど、
私は自分の内側以外何も見ようとしない。眩暈がする真夜中。
綺麗に繕ったのに、汚れた。
綺麗を装ったから、一層汚くなった。
それでも必死に取り繕おうとする愚行。
ばれない嘘を、
崩れない虚構を、
そんな「偽者」在りはしないのに。
そんなこと誰でも知っているのに。
それでもまだ取り繕えると信じている。
結局、自分だけが騙されている。
「もう全部なかったことにしたい」
そんな話を聴きながら、
私は昔食べたボンゴレのことを思い出していた。
そう、ボンゴレだったな。夕飯は。
結構頑張って食べたんだ。
全然食欲なんて無かったけど、
平静装って、半分までは詰め込んだんだ。
誰にも気づかれたくなかった。恐ろしいくらい自制が利いた。
あの頃強かったな。強かったのかな。ただの意地かな。
無理矢理フォークを口に運ぶ自分の姿を微笑ましく思う。
そしてそんな風に思われていることなど露ほども知らない、
あの頃の私がまだボンゴレを口に運んでいる。平気な顔して。
私の隣に居る人は、
街中で、よく子供に見つめられる。
抱っこしてるお母さんの肩越しから、とか、
ベビーカーから身を乗り出して、とか、
とにかくじっと、時間が止まったように、彼を見る。
そして今日はついに、犬にまで見つめられた。
「なぜなんだろうね」 心当たりはないらしいのだけれど。
でも何となく、わかるような気がするよ。
私も何故か、じっと見たくなっちゃうんだもの。
買った本を、
袋に入れたままにしておくなんて不幸だ。
本当はこのまま寝ないで、
一晩じっくり向き合いたい。
そんな贅沢な時間を、
今にきっと再び手に入れる。それまで待ってて。
美しすぎて、
もう何も言えない。
言わない方がきっと良い。
もう、何もしなくて良いんじゃないかって、
これがあるならもう充分じゃないかって、
何もする気が起きない。呼吸すら控えたい。
余りにも美しい。君はしなやかな仕草で、
僕の虚栄心を、それは見事に剥ぎ取っていく。
他人が何を欲しがっているのか、
考えるのがとても難しい。
考えてわかるものでもないし。
他人の心に擦り寄るのは、物凄く根気のいることで。
人一倍面倒臭がりな私は、疲れ果ててそれを放棄してしまう。
「気負いすぎだよ」
うん、そうかもしれない。きっと簡単なことなのに。
気負いすぎて面倒になって、結局止めてしまったりして。
だけど本当は私、ただ物凄く、貴方に喜んでほしいのです。
ただひたすら闇雲に走って、
結局何も実らなかったのだ、と思っていたけど。
何の役にも立たないロクデナシ、
などと罵っていたのだけど。
何も手に入らなかった、わけじゃなかった。
この手で残したものが確かにある。
誰一人欲しがらないけど、
私は、それが欲しかったんだもの。
君の言うことは、
僕が昔よく見た夢と何処か似ているよ。
途方もなく馬鹿げていて。
時に恐ろしいほど現実的で。
ある日、空から真っ逆様に堕ちて背中を打った。
その時の痕が、ほら
今も消えずに残っているんだ。
昨日は、金木犀のお茶。
今日は、桜のお茶。
花の香りで少しだけ思い出しそうになるけど、
思わず何かを言ってしまいたくなるけど、
その後どんな顔をするか、もうわかってしまっているから。
このまま、一息に飲み干してしまえ。
別に飢えてるわけじゃないけど、
何となく口寂しいから、何でもかんでも放り込むよ。
甘い砂糖菓子から、スパイシーなカクテルまで、
フルコースにジャンクフード、懐石料理、
パスタに駄菓子にカフェ・マキアート、
手当たり次第に詰め込んだら、ひたすら頭を
振る、振る、振る、振る、振る、振る、振る、
訳が分からなくなるくらい、だって、
訳分からなくなりたいから。
誰かの話で、泣いたりするのは傲慢だ。
その痛みの1/10も知らないのに、
解ったような顔をして泣いたりするのは、
何か違う、気がして、嫌だ。
彼女が何を思ってその歌を歌っているのか、私は知らない。
だから私は泣いてはいけない。のに、
排出しない分、体内に蓄積されて、余計に離れない。
彼女は何故歌うのだろう。私は何故こんなに憂鬱なのだろう。
そのどちらも私は知らない。所詮、知る由もないのだ。
「壊すのは簡単だよ」
誰かがそう言った。
一瞬で終わるから、って。
そうかな。私には難しいよ。
お皿一枚割っただけで、とてつもない罪悪感に苛まれる。
大抵のものは黙っていても壊れてしまうから、
出来るだけ壊れていかないように、大切に扱うよ。
腫れ物に触るような日常。
それでも壊れていってしまったもの達のことを、
ときどき、ぼんやり考えてみる。
使わないうちに割ってしまったティーカップの欠片を、
まだ捨てられずにいるように。
以前のように、本を読んでいる。
気になるものから、間を置かずに、
とにかく欠かさず読むようにしている。
ずっとインプットを続けているからか、
最近は少しずつ、饒舌になってきた。
相手の話を延々と聞かされているうち、
つい自分も口を挟みたくなる、そんな心境。
図書館にて。
新着図書のコーナーで、キケロの「老年について」を発見。
キケロの“新着”図書。
なかなか面白いジョークかもしれない。
ちょっと、笑ってしまった。
多少の痛みはあった方が生き易いだろう?
感覚遮断の部屋の中じゃ、すぐに発狂してしまう。
それにしても、なんて潔癖な性質なんだろう。
小さな汚れ一つ、許容出来ないんだよ。
君が友達で良かった。
これが小説なら、間違いなく君の幸福は望まない。
珈琲が美味しければ、とりあえず今日は良い日。
お気に入りの珈琲を淹れて、お気に入りのタンブラーで飲む。
少々の頭痛にも、目を瞑っていられる。
幸せに理屈はいらないので、
幸せを表す言葉を、私はたくさん知らない。
単なる幸せじゃ、言葉にはし辛い。
少々頭痛がするくらいで、きっと丁度良いのだ。
とは、言い得て妙だ。
感心してる場合ではないけれど、反論する余地も気力も無い。
歳をとる毎に、自分に甘くなるのは何故だろう。
昔はもう少し厳格だったと思うのに。
愛想を尽かしかけているのかもしれない。
君に見放されては困るのだ。
覚悟を決めて道化になれよ。
君が笑わなければ、明日は無いから。
何だか邪魔になったので、全部削除。
真夜中に始める、部屋の片付けと一緒。
きれいさっぱり。気持ちが良い。
邪魔なものが、最近多い。
髪もばっさり削除。気持ち良い。
ただ、この栗毛だけは忌々しい。
やっぱり、黒が一番恰好良かったのに。
プリンに見えてきたら、すぐさま、
頭からカラメルソースを思い切りぶっかけてやる。
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